2014年1月17日金曜日

デジタル家電は「ヨコの販促」でもっと売れる その1

「タテの販促」では商品は売れない


以前も書いたが、ネットの登場によって、コミュニケーションの在り方は大きな変革を迎えた。
メールやメッセンジャーのおかげで個人対個人の情報交換は容易になったし、FacebookやTwitter、ブログにより、個人が多数の個人に対して情報発信が行えるようになった。そのあおりを受け、特定の業者が不特定多数に対して一方的に情報発信を行うマスメディア、書籍やテレビへの依存度は年々減少している。
ちなみに、マスメディア-個人のコミュニケーションは、マスメディアが一方的に情報発信するものであり、まるで情報が上から下に流れるようなので、ここでは「タテのコミュニケーション」と呼ぶことにする。一方、FacebookやTwitter、ブログによるコミュニケーション、はたまた電話や手紙は、個人から個人へ双方向に働くコミュニケーションであるため、「ヨコのコミュニケーション」と呼べる。
ネットの登場による「タテのコミュニケーション」の影響力低下は、企業の販促活動に悪影響をもたらす。企業がテレビCMを契約しても、雑誌や新聞に広告を掲載しても、人々がテレビを見ず、新聞も雑誌も買わなければ意味をなさないからだ。

ネットがもたらしたのは、コミュニケーションの変革だけではなく、モノの売買の仕方も大きく変えた。本も電化製品も食料品でさえ、Amazonや楽天(最近はヨドバシのネットショップも品揃えが豊富で使いやすくなってきた)でポチッとするだけで、自宅で簡単に購入できるのである。わざわざヤマダ電機やヨドバシカメラまで足を運ぶ必要は無くなった。
パソコンや家電などの電化製品業界では、販促活動の一環として、実店舗にサンプルやポップを設置したり、カタログを配布しているが、ネットショップの台頭によりこれらも効果が年々薄まっている。

では、これからの時代に一体どのような販促方法をとっていけばよいのだろうか?
先ほど述べたとおり、ネットの登場、またここ数年のSNSの隆盛により、「ヨコのコミュニケーション」の基盤が整い、人々の依存度は高まっている。それならば、「ヨコのコミュニケーション」の基盤に乗せた販促方法、つまり「ヨコの販促」が可能であるならば、それは今の時代に効果的であるし、これからの時代にはさらに効果的になり得るのではないだろうか?

本ブログでは、数回に分けて、この「ヨコの販促」について考えてみたい。